この記事では、仮想通貨取引所のスマホアプリを機能や使い勝手などで比較して、初心者におすすめのアプリはどれなのかをわかりやすく解説します。
アプリによって、見られる通貨やチャートで利用できるテクニカル分析など様々なので、ご自分に合ったものを選んでみてください。
目次
DMM Bitcoin
スマホアプリは、iOS・Androidで同じ仕様です。
レート画面・トレード画面・スピード注文画面
※画像は左右にスクロールします。
とにかく、「見やすいフラットデザイン」と「ユーザビリティの高さ」が特徴のスマホアプリです。
基本操作は、画面下部のツールバーで「トレード」「スピード注文」「レート」「チャート」「マーケット」「口座照会」を切り替えし、各種設定や詳細なメニューは、画面左上の三本線のアイコンから呼び出します。
レート画面(画像:左)は、通貨ペアをタップするとトレード画面に移行します。細かい部分ですが、スプレッドがしっかり表示されているところも高評価です。
トレード画面(画像:中央)は、上部に注文パネル、下部に口座残高・ポジション一覧・注文履歴等のレイアウトとなっており、スワイプで各画面を切り替えできます。上部の「売り」「買い」ボタンをタップすると注文方法や数量を指定する画面に遷移します。
スピード注文画面(画像:右)は、あらかじめ「注文数量」「スリページ許容幅」「利食幅」「損切幅」などを設定しておき、ワンタップで発注できる画面です。デイトレードなど短期売買では多用します。
チャート画面
※画像は左右にスクロールします。
※画像は左右にスクロールします。
縦画面チャートであれば、上部ツールバー右側のアイコンを使い、1画面表示(画像:上段左)と4画面表示(画像:上段右)に切り替え可能です。
4画面表示は、通貨ペア・時間足を個別に指定できます。
また、スマホを横にすることでほぼ全画面の横画面チャート(画像:下段左)となります。
右上の「^」ボタンをタップすれば、上部ツールバーも非表示にできるので、さらに広々とチャートを眺めることができます。
さらに、横画面チャートの状態で「スピード注文」メニューをタップすることで、横画面チャート+スピード注文画面(画像:下段右)となり、チャートを見ながら注文できるのでとても便利です。
バースタイル・時間足・テクニカルは、通貨ペアが表示されている右側のメニューから、以下の種類から選択できます。
残念ながら、パソコンツールには搭載されている「描画ツール」はスマホアプリにはありません。
バースタイル (4種類) |
ローソク足、バー、ライン、平均足 |
---|---|
時間足 ( 11 種類) |
Tick、1分、5分、15分、30分、1時間、4時間、8時間 日、週、月 |
テクニカル (9種類) |
移動平均(SMA)、指数移動平均(EMA)一目均衡表 ボリンジャーバンド、MACD、RSI、DMI/ADX スローストキャスティクス、RCI |
描画ツール ( なし) |
ー |
GMOコイン
GMOコインのスマホアプリ「ビットレ君」は使い勝手やチャート分析機能が頭一つ抜けています。
外出先でもスマホでチャートを確認することが可能です。そして、スピード注文を設定すれば、ワンタップで注文することができます。
初めて取引をする方でも、直感的な操作だけでリアルタイムにレートを見ながら売買ができるので、使い勝手は良いです。
チャート
チャートは、Tick、1分、5分、10分、15分、30分、1時間、4時間、8時間、日足、週足、月足が表示可能です。
チャートの右上をタップし、設定画面を開くと、「チャートエリア」「テクニカルエリア」が表示され、それぞれ以下のような画面で設定が可能です。
利用可能なテクニカル指標は、単純移動平均線、指数平滑移動平均線、ボリンジャーバンド、一目均衡表、平均足、MACD、RSI、DMI/ADX、RCIの9種類です。
トレンドラインなどの描写ツールには未対応です。
設定後のチャートは次のようになります。
bitFlyer(ビットフライヤー)
スマホアプリ( 販売所・取引所・Lightning Web・Pay )
スマホアプリは統合型モバイルウォレットであり、「バーコードやメールアドレスを使ったビットコインの送金・請求」「入出金」「クレジットカードでビットコインを購入」「販売所・取引所でのビットコイン現物取引」が、アプリの主な機能です。
ビットコイン FX・Futures は、アプリ上のメニュー画面からブラウザタイプのトレードツール「 Lightning Web 」にアクセスしてトレードします。
販売所 (通貨選択画面・歩み値画面・チャート画面・注文画面)
取引所 (通貨選択画面・歩み値画面・チャート画面・板/注文画面)
現状、仮想通貨は価格変動が非常に激しいため、外出先からスマホで現物取引をすることも多いかと思います。そのため、アプリでの取引のしやすさはとても重要です。
bitFlyer のスマホアプリでは、販売所・取引所ともにアプリ上で簡単に売買が可能で、通貨選択画面・歩み値画面・チャート画面・注文画面の 4 つの画面構成となっています。
また、取引所は板を見ながら売買するスタイルです。
チャートの足種は、設定画面で「ライン」「ローソク足」の 2 種類が選べ、時間足は「 1 時間」「 1 日」「 1 時間」「 1ヶ月」「 1 年」の 5 種類から選べます。
チャートをタップすると、タップした箇所の「高値」「安値」「始値」「終値」が表示されます。
値動きの通知機能は、アプリ上では ON / OFF の切り替え設定のみで、詳細な設定は事前にパソコンから行う必要があります。
「 Lightning Web 」でビットコイン FX・Futures
スマホ用「 Lightning Web 」は、スマホアプリからブラウザでアクセスするタイプのトレードツールです。
パソコン用と比べると、スマホサイト用にレイアウトだけが多少違うだけで、機能は全く同じです。
しかし、各画面の読み込みに時間がかかることと、文字やボタンが小さく誤操作してしまう可能性が高いため、操作性はあまり良くありません。
特にチャートは、反応と表示速度が非常に遅いため、現状は「 Lightning Web 」によるスマホトレードはあまりオススメできません。
注文画面のレイアウトは、画面上から板・口座状況・注文種類 / 数量指定、さらに下にスクロールすると歩み値が表示されます。
注文画面(板・口座状況・注文種類 / 数量指定・歩み値)
チャート
Zaif(ザイフ)
Zaif のスマホアプリの主な機能は、「仮想通貨・トークンの送金・受取」「 Zaif Exchange 」「トークン取引所」です。
Zaif Exchange は、アプリ上に埋め込んだパソコントレードツールを利用します。
基本的には、パソコンと同様の機能・操作性ですが、「描画ツール」「比較チャート」「チャット」など一部機能は利用できず、チャートは横画面非対応なので、使い勝手はあまり良くありません。
ログイン画面(左)、チャート・注文画面(右)
通貨選択メニュー(左)、板情報(中央)、歩み値(右)
チャート
バースタイル ( 6 種類) |
バー、ローソク足、中空ローソク足、ライン、エリア、平均足 |
---|---|
時間足 ( 10 種類) |
1分、3分、5分、15分、30分、1時間 4時間、8時間、12時間、1日、1週間 |
テクニカル ( 60 種類以上) |
移動平均線、指数移動平均線、MACD、ストキャスティクス、 ボリンジャーバンド、エンベロープ、ウィリアムズ%R、RSI モメンタム、出来高…など |
描画ツール ( 7 種類) |
トレンドライン( 11 種類)、ピッチフォーク( 18 種類) ブラシ等( 9 種類)、テキスト等( 12 種類) XABCDパターン等( 14 種類)、ロングポジション等( 9 種類) アイコン( 200 種類以上) |
チャート画面と各種機能は、上記の通りです。
多機能な「 Trading View 」が採用されているため、「バースタイル」が 6 種類、「時間足」が 10 種類、「テクニカル」が 60 種類以上、「描画ツール」が 7 種類も利用できます。
Liquid by QUOINE(リキッドバイコイン)
現物取引・差金決済取引どちらも iOS・Android に対応したスマホアプリが利用できます。
一見すると、画面自体はスッキリと見やすく、チャートを見ながらスピード注文ができ、アラート機能も搭載しているので、使い勝手が良さそうに見えます。
しかし、目的の機能がどこにあるのか分かりづらく、独特な操作方法をする箇所もあり、初めはとても戸惑います。
挙動は不安定で、チャートの更新が遅い、画面の切り替え表示速度が遅いなど、操作性にも難があります。チャートにはトレンドラインなどの描画ツールも搭載されていません。
Android アプリはそこそこ機能するのですが、iOS アプリではテクニカルが切り替えできないとう欠点があります。
アプリストアのレビューを覗いてみても、かなり低評価が目立つため、現状はチャートを見るだけであってもスマホアプリで積極的な取引は控えた方が良いでしょう。
Binance(バイナンス)
Binanceでは、iOS・Android専用アプリがリリースされています。
他社のスマホアプリは、使いづらかったり、挙動が安定していなかったりするものも多いのですが、Binanceのスマホアプリはとても高い完成度です。
取引でよく利用する、マーケット一覧(画像左)、通貨ペア詳細画面(画像中央)、注文画面(画像右)、チャート画面(画像2段目)は以下のような感じです。
※画像は左右にスクロールします。
全体的に表示速度と動作が早く、使い心地はとても良いです。
見やすいデザインで、チャートも横画面表示に対応しているので、小さなスマホ画面でもパソコンツールとほぼ同様の取引ができます。
ただし、パソコンのチャートと比べ、「描画ツールがない」「テクニカルの種類が少ない」といったデメリットもあるため、テクニカル分析には向かず、あくまで取引メインの使い方になるでしょう。
bitbank.cc(ビットバンク)
現在、ビットバンクでは、スマホアプリはリリースされていません。
しかし、アプリはなくとも、トレードツールはスマホのブラウザ表示に対応しているため、パソコンとほぼ同様の機能・操作性で取引が可能です。
トレードツールは、bitbank.cc(現物取引所)と bitbank Trade(先物取引所)で、それぞれ異なります。
bitbank.cc(現物取引所)のトレードツールは、スマホに完全対応しています。
機能・操作性はパソコンと全く同じ、画面切替えやチャートの表示速度も快適です
パソコンとの違いは、画面サイズの違いから各機能のレイアウトが異なるだけです。
推奨ブラウザは、iOSが Google Chrome・Safari、Androidが Google Chrome です。
bitbank Trade(先物取引所)のトレードツールも、基本的にはパソコンと同様の機能・操作性を再現しています。
しかし、チャート機能に採用しているサードパーティ製ツール「Cryptowatch」は、スマホ上では動作やテクニカル表示に多くの問題が発生します。(bitbank Trade とは別のウィンドウで開きます)
その問題とは、「レイアウトが崩れる」「テクニカル選択ウィンドウなどが表示されない」「表示速度が遅い」といった特徴があるため、実用性が低いことです。
他社で言えば、bitFlyerのトレードツール「Lightning Web」も、この「Cryptowatch」を採用している業者なのですが、こちらもスマホで表示させると同様の現象が発生します。
ただし、「Cryptowatch」は、パソコンであれば全く問題のない高機能トレードツールです。
推奨ブラウザは、iOSが Google Chrome と Safari、Androidが Google Chrome です。
バースタイル ( 6 種類) |
バー、ローソク足、中空ローソク足、ライン、エリア、平均足 |
---|---|
時間足 ( 11 種類) |
1分、5分、15分、30分、1時間、4時間 8時間、12時間、1日、1週間、1ヶ月 |
テクニカル ( 60 種類以上) |
移動平均線、指数移動平均線、MACD、一目均衡表、モメンタム ボリンジャーバンド、エンベロープ、ウィリアムズ%R 出来高…など |
描画ツール ( 7 種類) |
トレンドライン( 10 種類)、ピッチフォーク( 9 種類) ブラシ( 8 種類)、テキスト( 7 種類) XABCDパターン等( 6 種類)、ロングポジション等( 5 種類) アイコン( 200 種類以上) |
BitTrade(ビットトレード)
現在、ビットトレードでは、専用スマホアプリはリリースされていませんが、スマホのブラウザを利用することで、パソコンと同様の機能・操作性で取引が可能です。
「そうは言っても、小さなスマホ画面だから、やりづらいでしょう?」
と、思うかもしれませんが、ビットトレードは完全にスマホ画面にレイアウトを対応させているので、パソコンの操作性と比べても全く違和感がありません。
推奨ブラウザは、iOSがGoogle ChromeとSafari、AndroidがGoogle Chromeです。
Coincheck(コインチェック)
2018年1月27日、NEMの不正流出によりセキュリティや管理体制がずさんであったことが明らかになりました。しばらく新規利用は控えた方が良いでしょう。
コインチェックではPCとスマホアプリ(iPhone、Android)の両方でチャートの表示や売買、支払いが可能です。
コインチェックは元々がstorys.jpというWEBサービス会社だったので、特に画面の見やすさや使いやすさには定評があります。
コンチェックのスマホアプリでは、チャートの表示、チャット機能、仮想通貨の売買、送金、決済と一通りのことは全て可能です。画面もシンプルでわかりやすく非常に使いやすいです。
チャートは1時間、1日、1週間、1月、1年の周期で表示させることができます。そしてチャート画面を開いたまま購入や売却ができます。
他の仮想通貨も通貨マークをタップするだけで表示可能となっており直感的にわかりやすいデザインです。