香港の取引所Binanceは、2017年に最も成長した取引所の一つです。
ついにユーザー数は500万人を突破しました。
圧倒的な取引板の厚さと取扱仮想通貨の多さから、選んで間違いはない海外取引所だといえます。
この記事では、具体的な取引の特徴と注意点、トレードツールの機能などを分かりやすく徹底解説していきます。
目次
Binance の特徴
取引種類 | 取引所 |
---|---|
現物取引 | |
仮想通貨数 | 108 種類 |
通貨ペア数 | 240種類 |
レバレッジ | - |
売買手数料 | 0.1%(BNB払いは0.05%) |
その他手数料 | - |
追証 | - |
ロスカット率 | - |
スマホアプリ | iOS / Android |
(最終更新:2018年1月14日)
Binance の4つのメリット
- 取扱仮想通貨が108種類、通貨ペアが240種類もある
- BNBで売買手数料を支払うと半額の0.05%
- パソコンツールとスマホアプリがシンプルで使いやすい
- 上場させたいコインをユーザーが投票できる
Binance の5つのデメリット
- たびたびアクセスしづらくなる
- セキュリティ対策は自ら徹底する
- サービスは現物取引のみ
- チャート機能が今ひとつ
- 出金手数料が少々高め
Binanceの特徴
まず、Binanceは取扱仮想通貨が108種類もあることが大きな特徴です。また、ユーザー投票でも取扱仮想通貨を決定しています。
ビットコインのハードフォークにもいち早く対応しており、BCH(ビットコインキャッシュ)、BTG(ビットコインゴールド)、BCD(ビットコインダイアモンド)、SBTC(スーパービットコイン)、BCX(ビットコインX)などのフォークコインが付与されています。
売買手数料は全通貨ペア0.1%ですが、Binanceの仮想通貨BNBで売買手数料を支払うと半額の0.05%になりかなりお得です。
手数料の支払いのためだけに、BNBを購入しておいても良いかもしれません。
パソコンツール・スマホアプリは、どちらもシンプルでとても使いやすいシステムです。
このように、取引所がこれだけ大きく成長した背景には、他社が真似できないことをできるだけ多く取り入れて、ユーザーのメリットを優先していることが大きなが理由だと思われます。
ただし、デメリットが無い訳ではありません。
人気であるがゆえに、ユーザー数の増加・アクセスの集中によって、たびたびトレードツールにアクセスしづらくなることがあります。
さらに、これだけ大きく人気のある海外取引所なので、ハッカーの標的になる可能性も十分あり得ます。
パスワードは定期的に変更し、2段階認証などのセキュリティ対策を講じることは基本です。
普段の資金管理は、ハードウェアウォレットなどを利用した方が良いでしょう。
また、サービスは現物取引だけで、レバレッジ取引はできません。
使い方としては、これから価格上昇が期待できる仮想通貨・ICOを見つけだし、ひたすら値上がりするのを待つ長期トレードが主体となります。
トレードツールはシンプルで使いやすいと述べましたが、他社と比較してチャートの機能・テクニカル・描画ツールの種類が劣ります。
現物取引だけなのでそれほど重要ではありませんが、もし高機能チャートが必要であれば他社のものを利用しましょう。
入金手数料は全仮想通貨無料ですが出金手数料は少々高めです。
Binance の取引ルール
取扱仮想通貨:108種類
Binanceは「扱うコインをユーザー投票によって決める」というユニークな制度があります。(海外取引所では、導入しているところは多い。詳細はコチラ)
そのため、現在は取扱仮想通貨数は108種類にも及び、時価総額の高い人気の仮想通貨から生まれたての草コインまで取引でき、今後、さらに増え続ける可能性が考えられます。
現在の取扱仮想通貨は以下の通りです。
(最終更新:2018年1月14日 アルファベット順)
![]() |
ADA (Cardano) |
![]() |
BTM (Bytom) |
![]() |
ADX (AdEx) |
![]() |
BTS (BitShares) |
![]() |
AION (AION) |
![]() |
CDT (CoinDash) |
![]() |
AMB (Amber) |
![]() |
CMT (CyberMiles) |
![]() |
APPC (AppCoins) |
![]() |
CND (Cindicator) |
![]() |
ARK (Ark) |
![]() |
CTR (Centra) |
![]() |
ARN (Aeron) |
![]() |
DASH (Dash) |
![]() |
AST (AirSwap) |
![]() |
DGD (DigixDAO) |
![]() |
BAT(Basic Attention Token) |
![]() |
DLT (Agrello) |
![]() |
BCC (Bitcoin Cash) |
![]() |
DNT (district0x) |
![]() |
BCD(Bitcoin Diamond) |
![]() |
EDO (Eidoo) |
![]() |
BCPT(BlockMason Credit Protocol) |
![]() |
ELF (aelf) |
![]() |
BCX (BitcoinX) |
![]() |
ENG (Enigma) |
![]() |
BNB (Binance) |
![]() |
ENJ (EnjinCoin) |
![]() |
BNT (Bancor) |
![]() |
EOS (EOS) |
![]() |
BQX (ETHOS) |
![]() |
ETC(Ethereum Classic) |
![]() |
BRD (Bread) |
![]() |
ETH (Ethereum) |
![]() |
BTC (Bitcoin) |
![]() |
ETF (ETF) |
![]() |
BTG (Bitcoin Gold) |
![]() |
EVX (Everex) |
![]() |
FUEL (Etherparty) |
![]() |
LUN (Lunyr) |
![]() |
FUN (FunFair) |
![]() |
MANA (Decentraland) |
![]() |
GAS (NeoGas) |
![]() |
MCO (MONACO) |
![]() |
GTO (Gifto) |
![]() |
MDA(Moeda Loyalty Points) |
![]() |
GVT (Genesis Vision) |
![]() |
MOD (Modum) |
![]() |
GXS (GXShares) |
![]() |
MTH (Monetha) |
![]() |
HCC(HealthCare Chain) |
![]() |
MTL (Metal) |
![]() |
HSR (Hshare) |
![]() |
NAV (NAV Coin) |
![]() |
ICN (ICONOMI) |
![]() |
NEBL (Neblio) |
![]() |
ICX (ICON) |
![]() |
NEO (NEO) |
![]() |
IOTA (MIOTA) |
![]() |
NULS (Nuls) |
![]() |
KMD (Komodo) |
![]() |
OAX (openANX) |
![]() |
KNC (KyberNetwork) |
![]() |
OMG (OMG) |
![]() |
LEND (EthLend) |
![]() |
OST (Simple Token) |
![]() |
LINK (ChainLink) |
![]() |
POE (Po.et) |
![]() |
LLT (LLToken) |
![]() |
POWR (PowerLedger) |
![]() |
LRC (loopring) |
![]() |
PPT (Populous) |
![]() |
LSK (Lisk) |
![]() |
QSP (Quantstamp) |
![]() |
LTC (Litecoin) |
![]() |
QTUM (Qtum) |
![]() |
RCN(Ripio Credit Network) |
![]() |
USDT (TetherUS) |
![]() |
RDN(Raiden Network Token) |
![]() |
VEN (VeChain) |
![]() |
REQ(Request Network) |
![]() |
VIB (Viberate) |
![]() |
RLC (iExecRLC) |
![]() |
VIBE (VIBE) |
![]() |
SALT (Salt) |
![]() |
WABI (WaBi) |
![]() |
SBTC(Super Bitcoin) |
![]() |
WAVES (Waves) |
![]() |
SNGLS (SingularDTV) |
![]() |
WINGS (WINGS) |
![]() |
SNM (SONM) |
![]() |
WTC(Walton Coin) |
![]() |
SNT (Status) |
![]() |
XLM(Stellar Lumens) |
![]() |
STORJ (Storj) |
![]() |
XMR (Monero) |
![]() |
STRAT (Stratis) |
![]() |
XRP (Ripple) |
![]() |
SUB (Substratum) |
![]() |
XVG (Verge) |
![]() |
TNB(Time New Bank) |
![]() |
XZC (ZCoin) |
![]() |
TNT (Tierion) |
![]() |
YOYO (YOYOW) |
![]() |
TRIG (Triggers) |
![]() |
ZEC (Zcash) |
![]() |
TRX (TRON) |
![]() |
ZRX (ZRX) |
通貨ペア:240種類
Binanceの決済通貨は「BTC」「ETH」「BNB」「USDT」の4種類です。
現在、それぞれで取引できる主軸通貨との組み合わせ合計は、以下の表の通りBTC100種類、ETH98種類、BNB36種類、USDT6種類、総数はなんと240種類にも及びます。
(最終更新:2018年1月14日 アルファベット順)
売買手数料:0.1%または0.05%
売買手数料は全通貨ペア0.1%です。
ただし、BNBを保有している場合、デフォルトで売買手数料の支払いにBNBが使われて半額の0.05%となります。
売買手数料のBNB払いのON/OFFは「マイアカウント」でいつでも切り替えできます。
スプレッド:狭く安定しており約定力が高い
板がとても厚いため、スプレッドは狭く安定しています。
ETH/BTCの場合、2018年1月14日時点では$1,300程度で推移していました。
同日のBTCを含む銘柄の出来高を「Cryptocurrency Market Capitalizations」で確認して見ると、BinanceとOKExが上位をほぼ独占しています。
この高い流動性が、Binanceの「スプレッドの狭さ」「約定力の高さ」の理由の一つともなっています。
入出金手数料:入金は無料、出金は少々高い
仮想通貨入金手数料
入金手数料は無料です。
仮想通貨出金手数料
出金手数料は、仮想通貨ごと時期によっても変わりますが、他社と比べ少々高めです。
現在の各仮想通貨の最低出金額と出金手数料は以下の通りです。
最新情報はBinance公式サイトでチェックしてください。
(最終更新:2018年1月14日 アルファベット順)
Binance のトレードツールとチャート
スマホアプリ:機能は少ないが動作が快適で使いやすい
Binanceでは、iOS・Android専用アプリがリリースされています。
他社のスマホアプリは、使いづらかったり、挙動が安定していなかったりするものも多いのですが、Binanceのスマホアプリはとても高い完成度です。
取引でよく利用する、マーケット一覧(画像左)、通貨ペア詳細画面(画像中央)、注文画面(画像右)、チャート画面(画像2段目)は以下のような感じです。
※画像は左右にスクロールします。
全体的に表示速度と動作が早く、使い心地はとても良いです。
見やすいデザインで、チャートも横画面表示に対応しているので、小さなスマホ画面でもパソコンツールとほぼ同様の取引ができます。
各機能の詳細については、次に解説するパソコンツールを参照してください。
ただし、パソコンのチャートと比べ、「描画ツールがない」「テクニカルの種類が少ない」といったデメリットもあるため、テクニカル分析には向かず、あくまで取引メインの使い方になるでしょう。
また、Androidアプリは Google Play ストアからダウンロードしてすぐに利用可能ですが、iOSアプリの場合は App Store からはダウンロードできません。
iOSアプリは、Binance公式サイトから直接ダウンロードして、以下のような特殊な設定が必要です。
ただし、通常のインストール方法ではないため、自己責任で行ってください。
パソコンツール:現物取引だけなら十分な機能
パソコンツールは、ダウンロードタイプのWindows専用クライアントと、ブラウザタイプの簡易型「ベーシック」と高機能型「アドバンス」の3種類があり、この記事では「アドバンス」について解説します。
メイン画面の構成は「チャートパネル」「板パネル」「歩み値パネル」「注文パネル」「取引履歴/保有資産パネル」です。(主な機能①〜⑤の詳細は後述)
画面レイアウトとカラーテーマは固定されており、カスタマイズ性はありません。
チャートは、テクニカルと描画ツールを一応搭載していますが、種類が少なく価格アラート機能もありません。
しかし、シンプルで使いやすいので現物取引だけであれば十分だと思います。
ただ、アクセスの集中する時間帯などには、サーバーに大きく負荷がかかるので、表示速度や動作が遅くなること、またはアクセスできなくなることもあるので注意してください。
① 通貨ペアの選択
※画像は左右にスクロールします。
通貨ペアの切り替えには、画面上部ツールバー右側に表示されている通貨ペア名をクリックすると一覧メニューが表示されます。(画像左)
決済通貨ごとにタブでまとめられているので、取引する通貨ペアを探しクリックしてください。
また、通貨ペア数がとても多いため、よく利用する通貨ペアの左側「★」マークをチェックしておけば、「Favorites」タブのページにまとめて表示させることができるので便利です。(画像右)
② チャートとテクニカル
バースタイル (1種類) |
ローソク足 |
---|---|
時間足 (12種類) |
ティック、1分、5分、15分、30分、1時間 2時間、4時間、6時間、12時間、1日、1週間 |
テクニカル (16種類以上) |
MACD、TRIX、KDJ、StochRSI、RSI、EMV、DMI、WR OBV、BOLL、MTM、SAR、EMA、CCI、VWAP、MA |
描画ツール (10種類) |
Trend Line、Support/Pressure Line、Regression Line Rectangle Periodic Line、Fibonacci Line、Percent Line Band Line、Parallel Rays、Up Arrow、Down Arrow |
チャート画面と各種機能は、上記の通りです。
それぞれチャート上部のツールバーにあるメニューから切り替えます。
「バースタイル」はローソク足1種類のみ、「時間足」が12種類、「テクニカル」が16種類、「描画ツール」が10種類です。
ただし、テクニカルはトレンド系とオシレーター系でそれぞれ1種類ずつしか表示できません。
とても見やすいデザインで全画面表示も可能ですが、配色変更などのカスタマイズはできません。
ツールバー右上のボタンから深度図(以下の画像参照)を表示させることができます。
③ 注文画面と注文方法
※画像は左右にスクロールします。
注文方法は、Limit(画像左)、Market(画像中央)、Stop-Limit(画像右)の3種類です。
Limitとは指値注文、Marketとは成行注文、Stop-Limitとは逆指値注文のことです。
それぞれ、保有資産の割合を指定して注文が可能で、「25%」「50%」「75%」「100%」から選択できます。
④ 板情報
※画像は左右にスクロールします。
通常の板(画像左)は、上が「売り板」、下が「買い板」、左が「価格」、中央が「数量」、右が「総計」です。
売り板と買い板の間にある金額は、ドル換算の「スプレッド」です。
買い注文をしたい人は上の売り板、売り注文をしたい人は下の買い板を見て取引をします。
枠外の価格も確認したいときは、上部ツールバー左側のアイコンで「買い板のみ表示(画像中央)」「売り板のみ表示(画像右)」にも切り替え可能です。
また、上部ツールバー右側のプルダウンメニューでは、価格の小数点以下の桁数を「3桁」「4桁」「5桁」「6桁」から選択し、グルーピングも可能です。
⑤ 歩み値
歩み値はごく一般的です。
通貨ペアごとに取引所で成立した全ての注文の「約定価格」「成立数」「約定時間」を一覧で見ることができます。
Binance のセキュリティ、安全性について
リスクに備え、十分な自己管理が必要
Binanceのセキュリティ対策としては、通常のIDとパスワードの他に2段階認証として「携帯検証」と「Google検証」で対策が可能です。
しかし、これだけでは十分ではありません。
Binanceのように大きな海外取引所は、ハッカーの標的になる可能性は十分あります。
Binanceに限らず、ハッキングやフィッシング被害の報告は多いので、画面がいつもと違ったり、おかしな動作をするようであれば注意してください。
Binance自体を攻撃されればひとたまりもないですし、オンラインウォレット、ソフトフェアウォレットは潜在的に脆弱です。
そのため資金は必要最低限しか入金せず、普段の管理は安全なハードウェアウォレットなどを利用した方が良いでしょう。
Binance のキャンペーン
紹介プログラム
紹介プログラムは、紹介相手の売買手数料の20%(調整あり)が、リアルタイムで永久的に還元されるサービスです。
紹介数に制限はありませんが、紹介相手が自分の紹介リンク・QRコード・紹介IDを通じてサインアップする必要があります。
還元される仮想通貨は、紹介相手が売買手数料の支払いに使用した仮想通貨で入金されます。
ただ、もともとBinanceは売買手数料が安いので、かなりの人数に紹介しないとまとまった収入にはならないかと思われます。
Binance のその他サービス
上場するコインをユーザー投票で決める
前述の通り、Binanceで取扱うコインはユーザー投票でも決定しています。
ユーザーは投票期間中、一種類のコインに対して一票ずつ、複数のコインに投票することができます。
ただし、一票あたり0.1BNBの手数料が必要です。
2018年1月5日に締切られた第五回投票結果は、1位「RaiBlocks (XRB)」、2位「Experience Points (XP)」でした。
一度の投票で複数のコインが上場する可能性もあります。
欲しいコインのためにコミュニティを作り、政治家をサポートする支援者並みに活動している人もいるほどです。
Binance の口座開設で注意すべきポイント
Binanceの口座開設方法や注意点については、バイナンス口座開設手順の記事で詳しく紹介していますのでご覧ください。
-
-
Binance(バイナンス)口座開設手順と2段階認証の設定方法
この記事では、Binance(バイナンス) ですぐにでも取引を始められるように、口座開設〜入金までの手順を一から解説します。 中国の取引所となるため、一部英語表記で申込内容を入力する部分もありますが、 ...